ある会社員の奥様の話。
若い時は、単身赴任と聞き、内心しめた!
と喜ぶ主婦が多分多いことだと思う。
これで自分の自由時間が思う存分持てるぞー。
さー 何をしようかなー。 ウィンドウショッピングもいい、
親しい友とのおしゃべり、軽く趣味の教室でも通おうかな・・・。
わくわくしてその日を待った。
そして予定通りご主人は任地へ赴任していった。
気抜けするほど楽しい日々が過ぎて、ものの一ヶ月もしない内に
どうもシックリしない気持ちが湧き、
変だなと落ち着かなくなってきた。
出掛けるなら家にいよう、次は家にいても腰を落ち着ける訳でも
なく、ただ思いつくままに、家事をこなすだけ。
そうなると勝手なもので、一日も早く帰ってくることを願うようになる。
結局一緒にいることの不自由さに又ウンザリすることも多くなる。
その中に安心感がすっかり隠れてしまっていることが気付かないのである。
帰宅、赴任と繰り返し定年退職を迎えた時、やっと安定した気持ちになれる。
だがそう簡単に人は安定がもてないのである。
一日中家にいるご主人が邪魔な存在になる時期を経験しなければ
ならないのである。
束縛、自由の繰り返しのあと真に安定する生活を送るようになるには
少々の時間が必要になる。